歯は、認知症のリスクに大きく関係する?入れ歯やインプラントは?
歯は、脳に大きくかかわるといわれます。
認知症のリスクにどう関係するのかお伝えします。
歯は、認知症のリスクに大きく関係する?
歯は、物を食べるときに使いますね。
でも、それだけではありません。
物を噛むと脳は刺激されます。
歯をかみ合わせたときの刺激が、歯根膜から脳に伝わっていきます。
この刺激によって脳は活性化されるのです。
歯が抜けて残存歯数が少ないと、物をうまく噛めませんので、
脳に伝わる刺激も弱いものになってきます。
歯がなくなると、歯根膜もなくなっていくので、脳への刺激も
亡くなっていきます。
それゆえ、歯は、認知症のリスクに大きく関係しているのです。
ある調査でも、健康な人の歯は、平均14~15本の歯が残っているのに対し
認知症を疑われる人の歯は、約9本くらいしか残っていなかったとの
データーがあります。
物を十分に噛まないと中枢神経を刺激することが少なくなり
認知症を引き起こすリスクが高まるのです。
入れ歯やインプラントは?
歯が抜けたらあきらめるしかないのでしょうか。
歯が抜けた場所をそのままにしておくと上下左右の歯が移動し
かみ合わせが大きくずれてきます。
咀嚼がうまくいかなくなると、認知症のリスクは高まります。
大事なことは、噛むことができるようにすればよいのです。
そこで、インプラントや入れ歯の処置が考えられます。
インプラントは、
〇以前の自分の歯と同じように噛むことができる。
〇見た目が自然である。
〇入れたり外したりする手間がない。
〇途中で外れたり痛くなったりしない。
×保険適用外なので高額な費用が掛かる。
×歯が少なくなっている、健康状態がよくないなどの理由で
インプラントができないことがある。
×手術であるため体への負担が大きい。
など、長所・短所があります。
入れ歯は、
〇保険適用内でも自由診療でも処置ができる。
〇自由診療の義歯は薄く快適で、食べ物のおいしさを感じることができる。
〇手術の必要がない。
〇ほとんどの人が入れ歯を作ることができる。
×インプラントに比べるとかむ力が劣る。
×適合が悪いと痛みがある。
などです。
きちんと噛める入れ歯は、ほとんどの食べ物を食べることができます。
食べ物を口の中でうまくくだき消化を助けてくれます。
歯は認知症の発症に大きくかかわりがあると話を進めてきましたが、
さらに、奥歯にも重大な働きがあります。
奥歯が亡くなったままにしている人と奥歯に処置をした入れ歯を
入れている人とでは、転倒リスクが違ってくるそうです。
瞬時に、奥歯で歯を食いしばり踏ん張ることができるバランス力に
違いが出るというのです。
失った歯をそのまま放置しておくのでなく、処置をしてもらうと、
脳は刺激できます。
噛む力を身につける
歯があっても入れ歯をしてもインプラントをしても
よく噛まなければ脳への刺激は十分だと言えません。
高齢者には特に食べ物をきちんと噛む、うまく噛むことを
意識しておくことをおすすめします。
日頃からガムを噛んでトレーニングするのもよいですよ。
市販のガムでもよいですし、歯科医院で販売されている
トレーニングガムを噛むのも認知症の予防になります。
まとめ
歯はできるだけ失わないようにすることが大前提ですが、
もし、なくなった場合は、そのまま放置せず、替わりの歯を
入れましょう。
年に2~3回は歯のチェックができるように、かかりつけの
歯医者さんを見つけておくことをおすすめします。
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